本稿の趣旨は販促の方向が違うという趣旨だが、先に横道にそれることにします。
この歌、調べてみると「北海道のお米」http://www.hokkaido-kome.gr.jp/ というサイトに「北海道米LOVEの歌」として紹介されている歌があのCMの歌らしい。
ではこのサイトの運営者は?
コピーライトは「北海道米販売拡大委員会」となっている、グーグル先生はこのサイトを一番に持ってくるので、真の運営母体がわからない・・
このサイトにはいろいろな情報が掲載されているのだが、運営者が正体不明では信頼性に欠けるのでは?
と思いながらさらに調べると、どうやら「ホクレン」という農協の連合会が母体のようだ。
それにしても不親切なサイトである。
運営母体が明記されていない。当然連絡先もない。
また、問い合わせフォームもない。
掲載されているお米が欲しくても購入までのルートも記載されていない。
なのにテレビでコマーシャルしている。
こんな無責任なサイトで情報公開していいのだろうか・・
と、横道にそれたが本題はそこではない。
このCMは北海道米の販促活動ならあまり意味がないのではと思うのである。
多くのお米の消費者は北海道で米を作っているかどうかはあまり興味がない。
おいしいお米を安く買う。これに興味がある。
ブランド名(ササニシキやコシヒカリなど)とパッケージ(おいしかった米の認識で必要)がある程度認知されていたら「今年の米?」か「値段は?」が勝負になる。
一方で北海道米を道民に買わせたいという農協の願いがある。
だからコマーシャル。
みんなで歌って・・・
目先を変えてみると、三洋の米からパンを作るホームベーカリーが予約を止めるほど人気らしい。
米の消費につながるいい情報だと思う。
今の販促は例えば「新しく北海道で作った車」があったとして、「地域経済のために北海道製の車を買おう」と歌い、「工場の生産ラインで働く人の映像」をテレビで流しているだけである。
既に既存自動車メーカで飽和しているのに新たに車を買わせるなら、その車を使いたくなる方法論が必要だろう。
そこで、ホームベーカリーを思い出す。
そう、北海道米の販促を「焚き方」や「レストラン紹介」だけでなく(まして「歌うだけ」など論外で)、例えば炊飯器やベーカリー機器メーカを共同で「ゆめぴりか」がおいしく炊ける方法の開発をして「ゆめぴりか」ボタン付き炊飯器を売るとか、「ふっくりんこ」でクロワッサン(生地の発酵も焼くのも)が作れるモードの付いたオーブンを開発するとか。
機器開発以外にもあるかも知れない。
販促とは自己中心的なアピール(働いている姿や歌)ではなく、消費して頂くために何が必要かを考えて行動することだと思う。
あのコマーシャルを見ているといつも思う。
せっかく北海道米買っても、出た利益を「北の~~大地に~~」と歌うコマーシャルに使われるのなら意味ないなぁ と。
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