2010年12月2日木曜日

なぜ論客の多くは食糧自給率の高低や食糧危機などの問題で貿易自由化を論議するのか?

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP:Trans-Pacific Partnership)への参加云々の話題でかならず出てくるのが以下の話題。

「食糧自給率が低い日本が貿易自由化すれば農業が衰退し、自給率が下がり、有事の際危険だ。」
「いや、有事の際でも食糧供給は確保可能だ。」
「そもそも日本の自給率は・・・」
「世界では食糧生産が過多・・・」

おいおい、何でこんな方向なの?



日本の農業が諸外国に負ける事が前提で、日本製の農作物が売れなくなるから農業が崩壊して?
ちがうだろ!!

はなから「競争力の向上」「それ(自由貿易下)でも売れる農作物の生産」は諦めた論議ばかりで見ていて腹が立つ。
だからと言ってすぐに「こうすべき」という特効薬がある訳ではない。
だから、いますぐに「農業を科学」し、いろいろなジャンルの技術者を集め農業生産技術向上を目指すべきではないのか。

日本は資源がない。
だから輸入した鉄鉱石やボーキサイト、紙の材料であるチップなどあらゆる原料と加工に必要なエネルギー源である石油や石炭、ウランなど殆どを輸入して、それを「世界有数の高度な技術」で加工して売っている。
そして、少々失速した感の業界もあるが、今でも大企業がそうやって生きている。

この「世界有数の高度な技術」こそ日本の生きる道なのに、農業だけは例外か?
いや、必ず活路はある。
国の予算はそういう事に使うべきだ。
個別補償だの、自給率がどうしたの、が問題ではない。
国際競争力のある米づくりなどができたら、おのずと米や国産野菜が売れるだろう。
そうすれば自給率は勝手に上がる。

米からパンが作れるホームベーカリーが人気だそうだ。
日本人は安くておいしければきっと米や米の加工品を多く消費するだろう。

古い習慣や過去の経緯はこのさい忘れて、いまこそ農業改革に取り組むべき。
農業改革って言っても「減反」とか「大規模化」とかではない。
農業生産技術向上だ!!!

0 件のコメント:

コメントを投稿