2010年11月16日火曜日

反日デモに思うこと

【事件と反日デモ】
沖縄県 尖閣諸島付近で海上保安庁の巡視船が中国漁船に衝突された事件の後、多くの反日デモが中国国内で行われた。
どのような経緯で尖閣諸島が領土問題になったかはさておき、そういった海域で漁をすること自体が少々疑問なのですが、本題は領土や衝突ですありません。
(日本も実行支配する北方四島で領域違反の漁をしてロシアに銃撃されている事も日本側の大きな問題なので別の機会に)



【ノーベル賞】
2010年9月28日の産経ニュースで「ノーベル平和賞を選考するノルウェー・ノーベル賞委員会のルンデスタッド事務長が28日、産経新聞の電話取材に応じ、今年6月にオスロで中国の傅●(=「莞」の元が王)外務次官と会談した際、傅次官が服役中の中国の民主活動家、劉暁波氏(54)を念頭に「(平和賞を)授与すればノルウェーと中国の関係は悪化するだろう」と露骨に圧力をかけてきたことを明らかにした。」
とありました。

要するに民主化運動をしている人間を国際社会が認めた事を相当嫌がっていると思われます。
当然受賞日程などはみな知っていたでしょう。

【尖閣諸島事件の時系列とノーベル賞の受賞日】
2010/09/07:衝突事件発生
2010/09/18:中国国内4都市で数百人規模の反日デモが行なわれる
2010/09/24:中国人船長を処分保留のまま釈放
2010/09/25:中国政府が中国人船長逮捕に関して日本に謝罪と賠償を要求
2010/09/26:謝罪・賠償を日本が拒否
2010/10/02:「頑張れ日本!全国行動委員会」による、日本で東京など7都市でデモ

2010/10/08: ノーベル平和賞、中国人人権活動家の劉暁波氏に

2010/10/16:2週間前に行われた、「頑張れ日本!全国行動委員会」による
デモに反発した中国人による数万人規模の大規模な反日デモ
2010/11/04:衝突ビデオ流出

【思う事】
冷静に見てみると、実際に衝突した後のデモは小規模でしかもその後船長は釈放されている。(英雄扱いだったとか・・)
その後、日本のデモに反発して16日に数万人規模のデモは3日間多くの都市で起こった。

そもそも、突発で起こった事(9/7)に対するデモが11日後(9/18)に起きているのに、既に起きた事でみな関心のある事柄に対する日本のデモ(10/2)に反発するデモが2週間後(10/16)というのは余りに不自然。
最初のデモに比べて非常に規模が大きい事も気になる。

ところが、デモの中に体制批判(住宅が高い、一党独裁を辞めろ)などが出たとたんに当局が逮捕したり鎮圧したり・・

そして思う事は ・・

尖閣諸島衝突はこのタイミングで計画されていたのかも知れない。
日本がどのような対応を取ろうとも、8日のノーベル賞受賞以降に「だれか」が計画的に民意を煽り大規模デモを日本を悪者にして「愛国心の高揚」を図る事に利用する。
要は、デモで民主化運動家が評価された事をうやむやにするのが狙い。

とういシナリオだったのではないかと。

その後ビデオが出ても静かなのは、先の10/16からの大規模デモで体制批判がでてしまったので、「こりゃやばい」という雰囲気で「だれか」による陽動が無くなったと考えるのが妥当なのでは・・

そう考えると、中国はとてもタイトロープ上の政治なのだなと思う。
13億人とあの広大な領土、そして世界2位の経済力。
一国として未来永劫安定する為には、内部の争いを抑制しないとならない。
それが「情報統制と国家権力」では長続きしないように思える。
内部崩壊しないように祈っています。

*すべて個人の意見です。

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