環太平洋戦略的経済連携協定(TPP:Trans-Pacific Partnership)は、協定国間の貿易において、工業品、農業品など(多々ある)の全品目の関税を原則として完全撤廃することにより、貿易自由化の実現を目指す協定のこと。
このTPPに日本が参加すると、高い関税で守られている国内農業が打撃を受ける(壊滅的という表現も見られる)と言われている。
ではどのくらい関税がかかっているのか?というと402円/kg(基本税率)!
10kgの関税が4,020円になる。(いろいろ条件があるので一概に言えないが、基本の数値なので、これを元ネタにします。)
今、10kgの米が3,000円程度で購入できる事を考えると関税適応後の金額では事実上輸入米は売れない程になる。
これの関税が撤廃されたら、おそらく10kg3,000円以下の米が大量に輸入され、日本の米が売れなくなる→農家の収入が減る→農業を生業とする人が減る→壊滅というシナリオになると皆考えているのだと思う。
だからTPP参加を断固拒否!などと言っている人は、今の保護貿易を続けて日本が世界から孤立すればいいと思っているのでしょうか?
参加か不参加という選択ではなく、参加を前提にどうすべきかを考えた方が前向きと私は考えています。
今関税が撤廃されたらそれこそ大変でしょう。
でも、これから何年かかけての撤廃なら、いろいろ対策出来そうな気がします。
最も先に考えるのは、日本の農業はこれ以上価格競争力は付けられないのでしょうか?という疑問です。
日本は面積が狭いので、大規模農業の国には敵わない・・以前テレビで聞いた事があります。
本当でしょうか?
オランダという国があります。
天然ガスの産地で、国内のエネルギー自給率が高いというメリットのある国です。(国民1人当りのGDPは日本より高い)
この国はトマトの輸出がメキシコに次いで世界第2位です。(他の作物も輸出している。)
国土は日本で言うと九州ぐらい。人口は1,600万人強の国ですが、農作物を輸入ではありません輸出しているのです。
価格競争力を持ち、輸出に耐えうる出荷量を生産しているから世界第2位なのです。
日本のトマトは輸出できますか?価格はどうですか?・・・・
これはトマトに限らず、米も同様だと思っています。
はっきり言って「保護」される事に慣れきって「競争」しなかった為に世界から遅れた産業になってしまったのではないかと思います。
ずっと長い間、日本の農業を守る(?)という名のもと、多くの税金が使われ、しまいには戸別所得補償制度!! 所得を補償してもらっている・・(以降愚痴です:農業以外も補償しろ!!民主党!!なんで農家ばかりなんだ、苦しい会社はもっと沢山あるぞ!!ここまで愚痴)
農家は守られるべき存在?
いや、やはり限界が来たら辞めていくしかないのではないでしょうか。
辞めたら農地はどうなる?
他の人が買い取って広げる方向でいいのでは?
(かつて農業以外のあらゆる産業がそうやって生き残ってきたのです)
そうやって強くなっていかなければならないのでは?
辞めた人の土地買って広げる体力がない?
そこにこそ補助するべきです。
つぶれるから補償するのは大きな間違いで、「つぶれたら仕方ない、それ(土地)を生かす人には最大限の補助をします。」が正解の気がします。
こんなこと書くと農家の人に怒られそうですが、私も勤めていた会社が赤字→吸収され→再度自立したように見えて崩壊寸前→退職後倒産という悲劇を経験しました。
米農家のみなさん、そのとき国は私に個別補償なんてしてくれませんでしたよ。
非常にありがたいお客さまに恵まれて今も生きていますが、今月も私は個別補償はされませんよ。
だからもっと科学しよう。
なんだ突然?と思われたかも知れませんが、批判ばかりでは先に進まないので、提案を。
先に書いたオランダは、非常に大きな温室と品種改良で国土の小さな(一説には痩せている土地)国でも輸出出来る国になれる事を証明しています。
米はダメなのでしょうか?
本当に米はこれ以上安く作れないのでしょうか?
みんな組合や古い農家に気を使って改革案も議論出来ていないのではないでしょうか?
国は品種改良などにエンジニアをもっと投入したらいいのではないでしょうか?
本当に諸外国相手に戦うのであれば、古い知識や知恵も必要ですがチャレンジなくして前進はありません。
私は、農家の組合さんやら国に農業関係やらが、「技術者・科学者募集 高給優遇!!」なんて求人をいつ出すのかって心待ちにしているんですがね。
農業をもっと科学して、もっとおいしいコメをもっと安く作って・・が求められていると思
います。
国も、使われない仕事紹介サイト事業で何回も廃止の仕分けされているなんて馬鹿な事に人件費を使わず、こういう農業技術開発に何千億円でも投入するべき!!
*すべて個人の意見です。
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